私がカメラに興味を持ち始めたのは、今から6年ほど前のこと。
亡くなった祖父が使っていた形見のカメラを使い始めたのがきっかけで、少しずつ興味を持つようになりました。

オリンパスOM30、そのカメラには祖父の名前と購入当時の日付が刻まれていました。
きっと大層愛用していたのでしょう。防湿庫の中で静かに眠っていたのです。

そんな祖父が亡くなったのは私が高校2年生の頃。
フォトコンテストに写真を応募しては賞を貰ったり、自室を改造して暗室にし自らフィルムの現像を行うほどのカメラ好き。

祖父の家には、祖父が撮った写真が沢山飾られていました。
遊びに行くといつも写真を撮ってくれたなぁと
そんなことをふと、思い出します。

祖父が亡くなってから数年後、突然親戚から1本の電話がかかってきました。

「あんた、カメラ好きか?おじいちゃんのカメラ欲しくないけ」

どうやら、遺品整理をしていた際に祖父が愛用していたカメラが部屋から大量に出てきたらしく
捨てるか、売るかの話になったそう。

売るなんてそんな、ましてや捨てるなんて勿体無い。
でもわたし、そんなにカメラ詳しくないけど、、

「捨てるくらいなら、わたしが引き取ります」

最初はその程度だったのです。

安物のコンデジと、Canonしか持っていなかった。
その日から、わたしのカメラストーリーは
動き始めたのです。