24歳、ど田舎育ちの箱入り娘。

高校生の頃から私は
『東京』という場所への強い憧れを抱いていた。

私の中で、東京という場所は
世界一輝いて見えた。

いつか、東京で働いてみたい。
そんな気持ちが芽生えるようになった。

1年前、今の職場に入社して丸4年が経った頃
そろそろ転職しようかな、、
なんてことを考え始めていた。

このご時世、周りからは大反対された。
当たり前である。
荒波に自分から突っ込んでいくようなものやろ。
とまで言われた。

東京は、田舎もんの集まりや。
地方の人間ばっかりやから。

色んなことを言われても
私は、諦めきれなかった。

辞めないでくれ、なんて
所謂、社交辞令というものだろうか。
退職するのを最後の最後まで会社には反対された。

馬鹿馬鹿しい。辞める時だけ手を差し伸べてきて。
ずるい大人ばっかりだな。
その頃の自分はヤケに自暴自棄になっていた。

結局、今の職場に残る決意をして
一年と少しが経った。

やるべき事がまだあるんじゃないか
そもそもこの会社で私は何をして
何を残してきたのか?

ただただ、毎日会社へ来て
お給料を貰って、命をすり減らして生きて
何が正解なのか?どこで踏み間違えたのか?

今の私には到底わかるはずもなかった。
まだまだ未熟で、子供だった。