京都にある『愛宕山ケーブル駅舎跡』へ行って参りました。
ただし、今回は目的地まで到達することができず途中で断念。
雨が降ったことにより地面がかなりぬかるんでおり崖を登り切ることができなかったことと、大木が薙ぎ倒されてしまい行手を阻まれてしまったのが原因です。
やはり廃墟は寒い時期に行くのがオススメですね。
虫もあまり居ないし、滝のような汗をかくこともない。
必ずリベンジします。今度こそは登りきってケーブル跡地を心ゆく迄堪能したい。
とは言っても、道中だけでも充分魅力的で楽しめたので
レポというほどの内容量はないかもしれませんが、撮影してきた拙い写真たちと共に色々ご紹介したいと思います。
写真は全て『Sony α7r / ttartisan 50mm f1.2 』で撮影してきました。
午前9時頃、阪急嵐山駅へ到着。
駅前のバスターミナルで待っていると『清滝』行きの94号系統京都バスが到着。この日は土曜日でしたが、ほとんど乗客はおらずほぼ貸切状態でした。
そしてこのバスでそのまま終点まで乗れば良いので楽ちんです。
『清滝トンネル』自体が京都では心霊スポットとしてかなり有名な場所。
京都生まれ京都育ちのわたくしですが、人生で初めて訪れました。
まさか市バスがそのトンネル内を走行するとは知らず、、ぼーっとスマホを見ていたら景色が突然赤黒くなり驚きました。そして、すごく狭い!もちろん車両1台しか通れません。その為に出入り口には信号機が設置されているのか、、、と新たな発見。
ちなみに写真に写っているお爺さん、長いトンネル内を一人で黙々と歩いてらっしゃいました。。強い。
9時半頃、清滝へ到着。
バスターミナル付近も所々廃れており、ちょっとだけ道草を食ってしまいそうになりましたがグッと我慢。
バス降りてすぐのスペースに、カーブミラーがぶっ倒れてました。
それはさておき、ひとまず先に進みます。
バスを降りてすぐが登山口かと思っていたのですが、暫く道なりにくだっていくようです。5分ほど歩きました。
小さな橋を渡ると目の前に看板が現れます。
右半分が意図的に消されている、、
元々は『愛宕山登山口』と書かれていたようです。
左手に白い大きな家が見えます。
そのまま歩き進めていくと、『ここは私有地 無断で侵入禁止』と書かれた張り紙と簡易的なバリケードが見えてきました。
大人一人通れるくらいのスペースは開いていたので、潜り抜けて失礼します。
暫く進むと、今度は手前には針金ぐるぐる巻き、すぐ奥には有刺鉄線がぐるぐる巻にされた第二バリケードが。
跨ぐには低く、服も破れそうだったのでこちらも下から潜り抜けました。錆び付いていたので、皮膚を傷つけないようにご注意を。
ここから永遠に、長い急斜面が続きます。
雨上がりで地面は濡れまくり、よく滑ります。
キノコも至る所に生えてました。
幼少期からわたくし大のキノコ好きで、勝手に研究と称して親によく近くの山へ連れていってもらっていたことを思い出しました。
そしていよいよ見えて参りました。第一トンネルです。
そこまで距離も長くない為、スマホのライトを照らしながらで十分でした。
近づくと、入り口付近に強い靄がかかっておりました。なんだこれ?と思ったのですが、よく見ると砂埃でした。
トンネル内部は赤茶色の細かい砂が散り積もっており、それが風で空中に舞い飛び靄のように見えたようです。
写真だとわりかし鮮明に写ってます。
スマホで動画も撮影していたのですが、何が何だかわからないくらいにぼやけてしまいました。。
第一トンネルを抜けるとすぐ、第二トンネルが見えて参りました。
先ほどと比べても更に距離は短く、あっという間に通り抜けることができました。
とは言っても、わたくし既に体力の限界が。
日頃の運動不足と体力の無さで激しい息切れと滝のように流れる汗。
この時点で10時前というとこは、まだ30分しか歩いていない、、
恐らく頂上までの距離でいうと3分の1にも到達していないかと思われます。
第二トンネルを抜けると、少しひらけた場所に出ました。
石段は苔を纏い、儚い世界観を創り出しています。
だいぶ高い場所まで来たようです。
この辺りから本格的に危ないゾーンに入ることになります。
倒木が邪魔してしまい跨がないと通れないような場所だったり、一歩踏み間違えれば奈落の底に落ちてしまうような崖っぷちを通らねばならなかったり、、緊張感を持って歩き進めます。
そして例の第三トンネル。
ここは中が完全に土砂崩れで埋まってしまい通れないようです。
此処に近づくと、妙に寒気がするほど涼しかったのを覚えています。(この日の気温は29度でした)
ライトも持ってきていなかったので中まで覗くことができませんでしたが、非常に危険なので近づかないほうが良いかと思われます。
なんだか吸い込まれそうです。
先ほどの第三トンネルは通り抜けできないということで、右側の崖っぷちを通っていくということなのですが、、
こちらの倒木により行手を阻まれてしまいました。
別ルートがある様なのですが、15分くらいその場で悩み今回はここで諦めることにしました。
雨が降った後という悪条件でかなり地面がぬかるんでおり、かつ別ルートはかなりの急斜面で『え、ロッククライミング?』と思わせるような危険な角度でした。
一度チャレンジしてみたのですが、倒木で足を滑らせてしまい見事に5mほど崖を転がり落ちてしまいました。
出っ張っていた木に引っかかり事なきを得ましたが、、
※本当に危険なのでお勧めしません。
かなり悔しい思いでいっぱいでしたが、ここまできたならもう沢山写真撮って帰ろうということで、来た道を今度はゆっくりと戻ることにしました。
一息ついていたところ、大きなクロアゲハが暫く私の周りを飛び回っていました。真っ黒で、羽の先だけ少し白くなっている綺麗な蝶でした。あんな場所でクロアゲハと出逢うとは思って居なかったので、なんだか不思議な体験でした。
これはケーブルカーの名残でしょうか。
剥き出しになった鉄筋が浪漫を感じさせます。
緑のカーテン。
わたしはこんなところを歩いてきたのか、、とふと我に帰ります。
階段も斜面も降りる方が危険とよく言いますから、油断しないように気をつけて降りていきます。
至る所にキノコが生えています。
可愛らしい小さなキノコたち。
目的地まで辿り着けなかったのはとても悔しいですが、道中も充分美しい景色を見せてくれたので大満足です。
最後の最後、倒木で道が塞がれており勢いでくぐり抜けようとしたところ盛大に転んでしまいました。
膝の打撲、腕に擦り傷、、24歳になって何をしているんだか。。物凄く滑稽なその姿に猛烈に恥ずかしくなってしまい、独り言をブツブツ言いながら下山してきました。
もう絶対に、雨が降った後の廃墟には行かない!と心に強く誓ったのでした。
◇まとめ◇
・アクセスは比較的しやすい(清滝駅から降りて徒歩5分)
・見どころ満載、撮れ高多め
・ポートレート写真を撮るのにも良さげ
・電波は通る(第三トンネル付近までは余裕)
・傘のおかげで顔面クモの巣回避
・清滝駅は1時間に一本しかバスが来ない
・過去に遭難事故が多発してる場所
・そして家に帰ってから謎の偏頭痛
次に行きたい場所も幾つか考えているので、また気まぐれで更新したいと思っております。
最後まで御覧いただきまして誠に有難うございます。
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