大晦日、仕事を終えふらふらと八坂神社へ向かった。
雪がチラつく中傘も持たずに、カメラ片手に一人で居る人なんて
周りを見渡しても私ぐらいだった。

とても寒かった。
でも、この寒さが心のチクチクする痛みを
紛らわしてくれているようだった。

無我夢中でシャッターを切った。
手が悴みまくり、何故か涙が出てきた。

寒さのせいなのか
嫌なことを、思い出したせい?

普段は買わないくせに
大晦日だからと浮かれ気分で
マックに寄り道した。
待ちきれずに途中でポテトをつまみ食いした。

職場に置き去りにしていたチャリに乗って
家路に着く。
道中、目の中に大粒の雪が入ってきて
前がよく見えない。

何だか全てが
どうでもよくなれた。

びしょびしょになりながら帰るこの時間は
私だけがこの夜を独り占めしているようにも思えた。

孤独で居る時が一番楽なのだと
思い知らされた。

一番大きな幸せをくれる人は
一番大きな悲しみも与えてくれる。

せいぜい、今年も
苦しみ生き延びるとしましょう。